棚卸入力

前回は商品の三分法について記述した。
三分法では、棚卸をして期末の在庫数量を確定し、それに予め決めた棚卸評価法で求めた在庫単価を乗じて在庫金額を算出する。
棚卸資産の評価方法として、「原価法」には、
①個別法 ②先入先出法 ③後入先出法 ④総平均法 ⑤移動平均法 ⑥単純平均法 ⑦最終仕入原価法 ⑧売価還元法が定められていた。
しかし、平成21年4月1日以後は、後入先出法と単純平均法が除外されることになった。
もともと単純平均法は、数量を考慮せずに単価だけを平均化する評価方法で企業会計原則でも認められていなかったから特に問題はない。
後入先出法はインフレ時には棚卸資産の過小評価となり税法上も有利だったが、国際会計基準と足並みをそろえようという趣旨で除外されるように税法改正があった。
他に、実際の物の流れと一致しない、時価と乖離する、物価上昇期において保有利益がいつまでも実現しない、後入先出法採用企業は少なく影響少ない等の理由がある。
なお、国際財務報告基準では、最終仕入原価法も禁止されている。
税法では届出なかった場合の法定評価は最終仕入原価法になっているので、この評価法を採用している中小企業は多い。
在庫管理システムで、先入先出法や後入先出法で自動評価計算させるのは難しい。
先入先出法の場合は、期末在庫数量になる迄、日付の新しい仕入データから順次積算していかなくてはいけないし、
後入先出法では、逆に期末在庫数量になる迄、日付の古い仕入データから順次積算していかなくてはいけない。
まだ、先入先出法の方がデータが残っている可能性高いので算出可能だが、後入先出法では、ある商品については古い仕入データが残っていない可能性が高い。
そういう意味で後入先出法が除外されたのはラッキーである。

在庫一覧表で在庫金額を表示する場合は、評価法が重要となる。
市販ソフトの多くは、「標準原価」「最終仕入原価」「月別総平均」から商品別に選択可能になっている。
倉庫管理しているユーザでは倉庫・商品別の移動平均法も選択されるようになっていた方がありがたい。

また、在庫一覧表では仕入・売上の取引履歴を集計出力しているが、棚卸入力した場合の差額も別記で表示されなくてはいけない。
棚卸差額数量があまりにも多い場合は原因追究と対策が必要だからである。
そしてこの棚卸差異データは商品台帳(在庫元帳)に棚卸日の取引履歴として出力されなければいけない。
数量が減った場合は出庫データとして、増えた場合は入庫(△出庫)データとして扱われる。

販売管理パッケージ「ふくろう販売」の棚卸入力の説明画面で、棚卸入力した差異データがどのようにシステムに反映されるかイメージがつかめる。

 

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