販売管理システム上の振込手数料の処理

「ふくろう販売」と弥生会計と連動処理している某顧客から、買掛金支払の振込料が預金出納帳で一目瞭然にわかるようにして欲しいという要望があった。
買掛金支払の場合、振込手数料は殆ど先方負担が多い。
例えば10万円の買掛金残高があり、それを支払う場合は振込料が630円としたら、相手先には10万円-630円=99,370円が振り込まれ、630円は振込手数料として銀行に支払う。
①買掛金 100,000 / 普通預金 99,370
/  普通預金  630  となる。
すなわち、当方は10万円の預金減となる。
一方、仕入先の方は売掛金10万円の内、振込手数料630円を差引された99,370円が預金通帳に記載される。
②普通預金 99,370 / 売掛金 100,000
支払手数料  630 /           となる。

振込手数料が先方負担なら、支払入力で振込支払=100,000と入力したら買掛金の消し込みは充分だが、会計連動で仕訳転記すると、
③買掛金 100,000  普通預金 100,000  となってしまう。
これを①のようにするには、
販売管理の支払入力で振込支払=99,370、振込料=630と2行入力しなければいけない。
そうすると会計の預金出納帳や総勘定元帳で99,370円と630円の2行表示されて振込手数料630円というのが明確になる。
顧客の要望はさらにこの振込手数料630円の備考に「振込料」と印字できるようにして欲しいというものである。

預金出納帳の画面イメージはこのようなものである。

伝票転記で、販売管理データから会計仕訳データ作成時に、仕訳摘要は伝票分類(売上/仕入/入金/支払)毎に選択できるようになっている。
販売データの摘要か、取引先&伝票noか、取引先&伝票no&決済予定日の3つから選択だが、支払なら現金・手形支払や振込支払も振込料伝区も同じ摘要となる。
それを振込料伝区だけ摘要に「振込手数料」等印字して欲しいという事である。
仕訳科目設定で振込料伝区の摘要に任意の文字が入力されていればそれを優先して出力するというふうに改善して納品した。

仕訳科目設定の画面イメージはこのようなものである。

買掛金残高が少ない場合、振込手数料を差引いて振込むのはかわいそうだから当方負担の場合もあると言う。
その場合はどうしたらよいか。
支払入力では全額振込(先の例では10万円)で入力し、会計伝票で
支払手数料 630 / 普通預金 630 と入力してもらうように回答した。
販売管理の支払入力は買掛金の消し込みが主目的なので、経費支払は会計ソフトで入力してもらう。
販売管理から会計には、③と同じ仕訳がとぶようになる。

売掛金入金で振込料先方負担の場合、入金入力で全額振込(先の例では10万円)で入力したらよい。
④普通預金 100,000 / 売掛金 100,000

入金及び支払時の振込料の処理について以下に画面遷移で流れを説明する。

販売管理パッケージ「ふくろう販売」の振込料の説明画面で、入金及び支払時の振込料の具体的な説明をしているので参考にしてください。

 

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