相殺入金および相殺支払

前回は回収予定表について説明、今回は相殺入金/支払について説明する。
相殺(そうさい)とは、相手に対して同種の債権をもっている場合に、双方の債務を対当額だけ消滅させることをいう。
取引先A社に対して得意先にも仕入先にもなるという関係の場合に起こる。
例えば
(1) A社に100万円の売掛金があり、かつ、60万円の買掛金がある場合、60万円を相殺して40万円の振込入金してもらうという例の仕訳は、
[振込料先方負担]
買掛金   600,000 / 売掛金 1,000,000
当座預金  400,000 /
[振込料当方負担]
買掛金   600,000 / 売掛金 1,000,000
当座預金  399,580 /
支払手数料   420 /
となる。
(2) 売掛金と買掛金の金額が逆の場合は、
[振込料先方負担]
買掛金   1,000,000 / 売掛金  600,000
_____________________________ / 当座預金 400,000
[振込料当方負担]
買掛金   1,000,000 / 売掛金  600,000
_____________________________ / 当座預金 400,000
支払手数料   420  / 当座預金  420
となる。

相殺の場合、販売管理システム上は売掛金と買掛金の両方の消し込みをしなければいけない。
すなわち、入金入力と支払入力をしなければいけないが、入力忘れや間違いが生じないように片方の入力で済めばベストである。
上記(1)の場合は、入金入力で相殺600,000、振込400,000(または振込399,580、振込料420)と入力したら、
支払入力で相殺600,000が省略あるいは自動で画面開いて確認後更新できたらよい。
上記(2)の場合は、支払入力で相殺600,000、振込400,000(当方負担の振込料は会計で入力)と入力したら、
入金入力で相殺600,000が省略あるいは自動で画面開いて確認後更新できたらよい。

会計と連動している場合注意しなくてはいけないのが、二重仕訳の問題である。
販売管理では売掛金と買掛金の消し込みのため入金データと支払データを生成させるが、入金相殺と支払相殺が仕訳データとして流れると買掛金/売掛金がだぶってしまう。
販売管理ソフトの「ふくろう販売」では、伝区マスターで支払相殺を自動仕訳なしに設定しておくことで、二重計上防止になる。

仕訳科目設定→得意先・仕入先登録→相殺入力→個別入金・支払消込→売掛・買掛台帳→勘定奉行i仕訳連動の一連の流れをまとめてみた。
上記(2)のケースだが、(1)も入金入力が先行するだけで同じような処理になる。

下記をクリックするとサンプル画面に切り替わる。(得意先名と仕入先名を同じ名称にすると紛らわしいので敢えて変えた)
販売管理パッケージ「ふくろう販売」の入金及び支払相殺入力の仕組み。

市販ソフトで同時相殺の機能はないが、相殺伝票の二重転記は考慮している。
弥生販売では、買掛金/売掛金の仕訳でなく、売上値引高/売掛金と買掛金/仕入値引高で処理している。
商蔵奉行iでは買掛金/売掛金で転記されるが、ふくろう販売と同様に支払相殺は仕訳対象としないように初期設定されている。

参考までに、弥生販売→弥生会計のサンプル画面と商蔵奉行i→勘定奉行iのサンプル画面も掲載した。

「弥生販売」の入金及び支払相殺入力の仕組み。

「商蔵奉行i」の入金及び支払相殺入力の仕組み。

 

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