ふくろう建機レンタルシステムを導入している顧客から、見積書にも適格請求書発行事業者登録番号を表示したいという要望があった。
挿入するのは保守料内のサポートで可能だが、目的は何か聞き出すようにと指示した。
すると、都度取引の顧客が多く、見積書を請求書の代わりに使用したいためだと言う。
見積書を見てすぐに振り込んでくるので、前受請求書のような処理となっている。
見積書ではインボイスにならないので、タイトルを請求書に変更したら良いかと、そんな簡単な問題ではないとアドバイスする。 全体会議でケーススタディとしてこの問題を取り上げた。
以下は、その説明及び対応方針である。
①消費税上の課税売上の計上時期は、原則として資産の引渡しや役務の提供を行った時点
(なお、課税売上の計上時期とは別に 、例えばシステム保守料を1年分前受けする場合、役務提供前の前受請求時点でインボイスを発行することもできる )
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/39.pdf
② 消費税とインボイス
インボイスは売手が買手に正確な適用税率・消費税額等を伝えるためのもの。買手は原則として帳簿と適格請求書等を保存することで仕入税額控除を受ける。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6498.htm?utm_source=chatgpt.com
③インボイスの記載事項
従来の請求書に売手の名称、取引年月日、取引内容、取引先名等が記載されていることを前提に、
「登録番号」「税率ごとに区分して合計した対価の額及び適用税率」「税率ごとの消費税額等」を追加する。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_about.htm#invoice-item
④「ふくろう販売管理システム」(以下当社システム)における通常の前受請求書の取扱い
・前受金を受領したこと自体は、その時点で課税資産の譲渡等が行われたことにはならず、原則として消費税の売上計上時期とはならない。
・当社システム上、通常の前受請求書は売上データではなく、会計連動する売上データも発生しない。
・前受入金後、納品・役務提供時に売上計上し、この時点で会計データ及び売上統計に反映する。
・納品書等にインボイスの必要事項を記載することにより、当該帳票をインボイスとすることができる。
・したがって、当社システムでは原則として通常の前受請求書をインボイス発行対象外とし、納品・役務提供時の売上帳票をインボイスとする運用を標準とする。
・なお、前受請求時点でインボイスを発行した後、実際の納品・役務提供時に金額等の記載事項に変更が生じた場合は、修正したインボイスを発行する必要がある。
・前受請求書をインボイスとする必要がある場合は個別対応とする。
※インボイスの写し及び電子取引データの保存要件との整合性に注意
※前受請求書をインボイスとして発行した場合は、後日の納品書等には「インボイス記載要素を印字しない」または「前受請求書にてインボイス発行済みである旨を記載する」。
・個々の取引については、契約内容や経理処理等により取扱いが異なるため、ユーザの顧問税理士に最終判断を依頼する。